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We all love each other, don't we? / 愛しあってるかい? [好きなものあれこれ]

先月、大きな喪失を経験しました。
みなさんご存じの、忌野清志郎さんの死です。

RCサクセションのコンサートには何回行ったか、数えきれないくらい。私にとってどれだけ大きな存在か、どれだけたくさんのものをもらったかを考えると、亡くなって1か月経ってもまだ心の整理がつきません。


一つだけ書くとすれば、清志郎さんはR&RやR&Bの素晴らしさを私たちに教えてくれた人でした。
モータウンやアトランティック、スタックスといったレコード会社が次々とヒット曲を送り出していた
60年代の黒人音楽、リズム&ブルース。

主流は、スティービー・ワンダーやシュープリームスといった洗練されたモータウン・サウンドでしたが、清志郎さんが教えてくれたのは、アトランティックやスタックスの泥臭いリズム&ブルースの魅力。

あの過剰とも言える派手な衣装は(ステージで見るとカワイイのです!)、ジェームス・ブラウンやウィルソン・ピケットなどのギンギラ・ハデハデスタイルを清志郎さんなりのアートにしたもの。

そしてファンならきっと知っているのは、「愛しあってるかい?」という合言葉は、スタックスの天才シンガーソングライター、オーティス・レディングの名ゼリフを清志郎さん流に翻訳したものだということです。


数年前、 NHKで放送された「きみはオーティスを聴いたか」という清志郎さんがオーティスの足跡を訪ねる番組で、初めてオーティス自身がこの言葉を口にする映像を見ました。

キング牧師が暗殺される前年の1967年、野外フェスの会場を埋め尽くす白人の若者たちに、オーティスはステージから
「We all love each other, don't we?」
と呼びかけたんです。

白人と黒人の壁を乗り越えようとするこの言葉は、そのままオーティスの愛と情熱にあふれる歌や人柄を表していました。
そしてこのフェスの成功で人気も全米1位になった直後、26才でこの世を去ったオーティスの遺志をついで、「愛しあってるかい?」と呼びかけてくれていた清志郎さんもまた、愛と情熱にあふれた人でした。

先日、追悼のために再放送されたこの番組を見て、
「オーティス、もっと生きていてほしかった」と語る清志郎さんに、
「あなたもだよ!!」と心の中で叫んだ人は、私だけじゃないでしょう。

We all love each other forever, Kiyoshi and Otis.



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